ECトレンドのけん引者、中国版インフルエンサー“KOL(Key Opinion Leader)”とは

ECトレンドのけん引者、中国版インフルエンサー“KOL(Key Opinion Leader)”とは

2020.7.30

経済産業省がまとめた最近の通商白書(2020年版)によると、昨今のコロナショックの影響により、今年第一四半期に中国の実質GDP成長率が初めてマイナスに転じました。しかしながら、感染の影響が徐々に収束を見せるなか、日常生活も落ち着き経済活動が少しずつ復活していく中で、中国ではいまだモノへの消費力は衰えていないようです。

その消費力を力強く支えてきた背景には、ここ数年、中国を世界屈指の消費大国に押し上げた「中国版インフルエンサー」の存在があります。中国国内はもとより、世界中に大きな影響を与えている中国版インフルエンサーとは何か説明していきましょう。

近年、中国は世界経済の約4割を占めるほどに大きく成長してきました。なかでも国内経済の市場率が高く、WeChat やWeiboのようなSNSや配信アプリの普及や、天猫(Tmall)や淘宝(タオバオ)などのECプラットフォームの目覚ましい発展が見られます。

[1]中国版インフルエンサーとは

中国のEC市場を押し上げているもう一つの大きな存在として、中国版インフルエンサー KOL(Key Opinion Leader)、またの名を網紅(ワンホン)と呼ばれている人たちがいます。網(ワン=インターネット)の紅(ホン=大人気)という名の通り、「インターネット業界での人気者たち」という意味です。

実はこの中国版インフルエンサー、日本のインフルエンサーとは比較にならないほど多大な影響力をもっている人たちと言われています。

2019年にはこの中国版インフルエンサーの市場規模が、すでに2,000億元を超えたといわれるほど…その影響力の規模には私たち日本人もかなり驚かされます。


中国版インフルエンサーの特徴

中国では、ECと動画配信さらにナレッジシェアも融合させた中国のデジタルビジネスが生みだした新しい独自のビジネススタイルが、この中国版インフルエンサーの特徴なのです。主な収入源はECを通じたアフィリエイトで得られる報酬です。中国では人口の規模が莫大に大きいため、中国版インフルエンサーをフォローするマーケット自体の規模も比例して大きくなるのです。
一般に中国版インフルエンサーと呼ばれる人たちは、以下の要素を併せ持っているのが特徴です。

・一定の多くのフォロワーが存在すること
・特定の専門分野に長けた経験や知識を持っていること


中国版インフルエンサーのトレンド

著名な中国版インフルエンサーたちは、TikTok(中国版Snapchat)・Weibo(中国版Twitter)・WeChat(日本版LINE)、インスタグラムなどのインターネットの多種多様な情報チャンネルを駆使しながら、巨大で強固な消費コミュニティを築きあげています。

中国版インフルエンサーのなかには、元ジャーナリストや映画脚本家、スタリストなど過去の多様な職業やノウハウを活かしたインフルエンサーも少なくありません。因みに、欧米のインフルエンサーというと大物スターやセレブリティたちが比較的注目されますが、中国版インフルエンサーは個人のプラットフォームを介在したパーソナルな訴求で熱心なファンを魅了しています。


中国版インフルエンサーの有名人たち

中国版インフルエンサーの有名人たちは、かつては一般人に近い普通の人であったことも珍しくありません。中国で活躍している中国版インフルエンサーたちは、1980年~1990年生まれの人が約8割を占めていること、その7割が大卒であることを読み取ると、ITリテラシーと高学歴を兼ね備えた世代がこの巨大なマーケットをけん引しているのですね。

このように中国版インフルエンサーが注目されるような目覚ましいEC市場の急伸の理由は、中国の巨大なプラットフォーマーが整備したビジネスインフラが発展したことと、新しいものにチャレンジする優秀な若い世代のパイオニア精神が結びついた良い結果だと言えるでしょう。

一種の社会現象になっているこの中国版インフルエンサーたちは、次世代を切り開くまさに時代の寵児といっても過言ではないのかもしれません。


中国版インフルエンサー 市場の現状

中国版インフルエンサーは中国のマーケティング市場において、年々その大きさを拡大していっています。Weiboとインターネットデータリサーチ会社iResearchが共同発表した「中国网红经济发展洞察报告_2018年版」によると、中国版インフルエンサーの数は約6億人に達し、売上の市場規模は約1兆7,000万円にも達したと報告されています。この数字を見るだけでも、中国版インフルエンサーがどんなに巨大化しているのか簡単に推測できます。



[2]中国版インフルエンサー 発展の要因

なぜここまで中国版インフルエンサーが中国国内で支持されるのか、どうしてそんなに強大な力を持てるのか…。そのような疑問を、中国古来の歴史や文化という違う角度からひも解いていきましょう。

中国には、「圏子(チュエンズ)」という中国独自のコミュニティを共有する文化概念の歴史があります。同等の学歴や経済力などを基準として構成される知人関係を差しますが、この知人関係はお互いに強い相互扶助力と結束力があり、このグループに属していることで色んなインセンティブや利益を得ることができると考えます。

さらに圏子は現状から常に向上しようとする高い社会的意識があり、より高いところを目指し社会的地位を向上させるために、お互いに結束して努力を惜しまないという独特の社会構造を作っています。

さらに圏子は現状から常に向上しようとする高い社会的意識があり、より高いところを目指し社会的地位を向上させるために、お互いに結束して努力を惜しまないという独特の社会構造を作っています。



[3]中国版インフルエンサーの重要性

この文化的背景を考えると、中国独自のコミュニティ圏子が、自分たちが崇拝する中国版インフルエンサーを強く支持していることは容易に想像できます。中国版インフルエンサーはその支持者ファンにとって信頼できる人、また中国版インフルエンサーから情報を受けた圏子が広めた情報=口コミは、「人と人」の繋がりを強固にする圏子グループ内の信頼性の高い情報でもあります。このため、中国版インフルエンサーが紹介する情報は、莫大にそして確実に広がる可能性が高くなるのです。

この圏子が根底にある中国社会では、自分たちが信頼するネット上で人気の中国版インフルエンサーのおススメ(=情報)の重要性がとても大きく影響し、そのユーザーの購買に直結しています。

広告戦略を見てみても、既存の広告では不特定多数に向けて単に商品の良さや便利さを紹介するスタイルにとらわれがちですが、インフルエンサーが活躍するソーシャルメディアなら消費ユーザーをターゲティングして広告を打てる利点があります。

そして事実、中国版インフルエンサーを起用することでターゲットを絞ったマーケティング戦略をしかけ、何兆円もの利益をもたらすまでに発展しました。

そして事実、中国版インフルエンサーを起用することでターゲットを絞ったマーケティング戦略をしかけ、何兆円もの利益をもたらすまでに発展しました。



[4]中国版インフルエンサーの活用

中国では、インフルエンサーを活用するビジネスは当たり前になってきており、効果的なマーケティング戦略チャンネルの一つになっています。日本のマーケッターもこの中国の底力を利用して、ぜひ越境ECを有効的に利用し何とか経済を回復したいものです。市場規模が半端なく大きい中国市場で中国版インフルエンサーを利用することは、効果的なマーケティング手法のひとつと言えるでしょう。

ところで、言語や慣習が違う中国市場では一体どうやってこの中国版インフルエンサーを活用できるのか?戸惑う企業も当然多いと思います。一番取っかかりやすいのは、国内市場と同様に代理店やエージェントを通じて広告展開を進めるのも一つの手段です。

ただし気を付けなればならない点は、中国版インフルエンサーは画期的で爆発的な効果を発揮しますが、その売り上げを持続していくことが難しいという点です。中国版インフルエンサーに頼り切ったマーケティング戦略にならないように、日本企業側の慎重な判断やリサーチも同時に求められます。あと、高額で契約した経費が無駄にならないためにも、中国版インフルエンサーに完全依存することなく、自社のビジネスで取り扱う商材に見合った中国版インフルエンサーを慎重に選定・起用していくことも必要になるでしょう。

しかしながら、このようなデメリットもありますが、繰り返し述べているように、越境ECマーケティングを考えるうえで中国版インフルエンサーの存在は避けては通れないほどのものになっていることも事実です。



[5]まとめ

中国における消費動向は、以前と同じく中国独自のプラットフォームと進化し続ける若い世代の中国版インフルエンサーたちの影響力により、おそらく独自の発展を遂げながらこれからもまた伸び続けていくことでしょう。

アフターコロナで世界経済が劇的に落ち込み、経済回復に多くの国が二の足を踏んでいる中、かつて世界の消費をけん引した中国のリベンジ消費はすでに始まっているようです。

人の往来が制限された今でも、いまだ中国において人気の高い日本。中国版インフルエンサーたちの力を利用して中国市場に受ける情報や商品を探りながら、日本の企業はビジネスとして活用する可能性は大いにあると思います。

この機会に日本企業やビジネスパーソンたちはこのような絶大な影響力を持つ中国版インフルエンサーを活用して、中国人の消費者に向けてPRして、自社の認知度を上げていくことも効果的な戦略と言えるのではないでしょうか。

拡大し続けるインターネット大国の中国版インフルエンサー、ぜひその底力の追い風を私たち日本企業も受け、これからも注目していきたいものです。

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